The Revered Inventor

勉強&発明日誌

認知症の予防に取り組みたい

 認知症の患者数は2012年には460万人と発表され、予備軍も含めると800万人。65歳以上の4人に一人と言われている。将来は1000万人を超え、人口の10%が認知症という状況になっていくだろう。

 国や自治体に取り組んでほしいことのトップも「認知症」であり、国民もこのことには危機感を持っているようだ。

 背景はそんな感じである。

  次に、自分はどんな人間かというと薬剤師であり、ゲーマーであり、プログラミングができる。医療人の視点とゲーマーの視点とプログラマーの視点を持ち合わ せている人間っていうのはなかなかいないと思うので、これが自分の強みだと分析する。さて、認知症に対してどのような解決策を提示できるだろうか。

  もちろん現時点でも認知症の進行を抑える薬は存在する。アリセプト、メマリー、レミニール、イクセロン、リバスタッチだ。今後も素晴らしい薬は出続けるで あろうし薬物により進行を抑えるのはとても重要である。が、進行を抑える手段は薬物だけではないと考える。薬物は唯一無二の方法ではない。そう、もう一つ の手段が遊戯である。

 現在認知症の予防にはパズルや計算問題が効果があると言われており、任天堂DS のゲームソフトにも川島教授の脳トレなんかがあるが、どれも一人でもくもくとやるタイプの行為であり、そもそもあまり面白みがなく継続するのが難しい。実 際脳トレのゲームは遊んだことがあるが、単調で面白くなく継続ができない。ボケていない自分の頭でもしんどいのだから、認知症の方がしんどくないわけがな い。

 自分が創りたいゲームは一人でもくもくとやるタイプのゲームではなく、デイサービスなんかでみんなでコミュニケーションを取りながら遊べるタイプのゲームだ。デジタルではなく、デジタルでもアナログでも遊べるのが好ましい。

 認知症で落ちる能力には3つある。

【1】エピソード記憶(数日前の出来事を思い出す力)

【2】注意分割機能(複数のことを同時に行う時、適切に注意を配る力)

【3】計画力(新しいことをするとき段取りを考えて実行する力)

だ。

つまりこれらの能力を必要とするゲームを創れれば認知症の予防に貢献できるゲームだと言えるだろう。

さて、どんなゲームが創れる?

  上記を満たさなければならないのに加え、高齢者は視力も衰えているし、足腰も弱い。そんな方でも楽しく継続できなければならないゲームだ。適度な運動の要 素もあるアナログなゲームだと良さそうだ。細かい文字は使わない方が良さそうだ。そもそも2、3日前の記憶が必要なゲームってどんなゲームだ?複数のこと を同時に処理しなければいけないゲームってどんなゲームだ?例えば格闘ゲームは毎日の練習の積み重ねでうまくなっていくゲームだが、それとエピソード記憶 はやはり違うものだろう。注意分割機能を高める方法に料理がある。同時進行で何品か作るという作業だ。そんなことが要求されるゲームってあっただろうか。

 なかなか良いゲームアイデアが浮かばない。

 しばらく考えてみよう。